石垣島に水族館建設の計画


2012年も押し詰まって本日が既に大晦日ですが、またまた久しぶりの更新でまことに申し訳ありませんm(_*_)m。

石垣島に水族館を作ろうという計画があるそうで、そのための予算が沖縄振興特別推進交付金で確保され、石垣市の建設推進計画策定委員会が具体的な検討をスタートさせたというニュースを知りました。

水族館建設計画策定へ 委員会が検討スタート八重山毎日オンライン 2012/12/27)

水族館計画委を設置 3月に基本構想策定へ八重山日報公式ホームページ 2012/12/27)

私は以前から、石垣島にも水族館が欲しいと思っていましたので、このニュースは素直に嬉しく感じていたのですが、WEBを徘徊していましたら、「沖縄本島に『美ら海水族館』があるのに、また石垣に水族館を作る意味が分からない。」と発言している方がいて、びっくりしてしまいました。正直、石垣島に対しても水族館に対しても、普通の方の理解はその程度なのかな?と思って、少しがっかりしたのです。

「沖縄本島に『美ら海水族館』があるのに、石垣に水族館を作る意味が分からない」という発言の中には、少なくとも4つの大きな誤解、あるいは認識不足があると感じます。良い機会だと思いますので、これから一つ一つ、その誤解(or認識不足)を解いていきたいと思います。

まずその第一は、石垣島の位置に関するものです。


沖縄県に住んでいる方以外には意外なことかもしれませんが、実は石垣島と沖縄本島(石垣市と那覇市)の間は、直線で410kmも離れています。(『美ら海水族館』のある名護市は那覇市よりさらに北西に国道58号線を60kmくらい走りますから、石垣市からは500km近い距離があることになります。)

石垣・那覇&東京・大阪


この410kmと言う距離は、ちょうど東京−大阪間の直線距離と同じだそうですから、そう思えば、例えば「沖縄本島に水族館があるから、石垣島には要らない」と言うのは、ある意味、「東京に『葛西臨海水族園』があるから、大阪に『海遊館』は要らない」と言うのと同じになってしまいます。東京と大阪の間にある沢山の有名水族館(例えば『新江ノ島水族館』や『八景島シーパラダイス』や、あるいは『名古屋港水族館』や『鳥羽水族館』など。他にも私の“マザーアクアリウム”である『東海大学海洋科学博物館』など、多数の素晴らしい水族館がありますが。)の立場は、どうなってしまうのでしょうか?(苦笑)。
あるいは、「一つの水族館の半径400〜500km以内には別の水族館は要らない」なんてことを言い出したら、日本中に3つか4つの水族館があれば十分ということにもなってしまいますね。「日本動物園水族館協会」は組織存亡の危機です(爆)。

これはおそらく、「同じ沖縄県だから」ということで、「沖縄本島」と「石垣島」の間の距離をご存じないから、「沖縄本島に『美ら海水族館』があるのに…」というような発言になるのではないかと考えてはいます。「近い場所に水族館がいくつもあっても仕方ないだろう。」という感覚だと思うのですが、ところが実際には、「沖縄本島」と「石垣島」は遠い。ですから(アンケートを取ったことがあるわけでもないので良くは知りませんが、おそらく)石垣島に住んでいる小学生の子供たちなども、その多くは、『美ら海水族館』などには行ったことがないのではないかと思います。

石垣島に住んでいる方たちにとっては、沖縄本島までの移動は「旅行」です。(移動距離を考えたら当たり前ですが。)石垣島在住の知人も、「格安ツアーがあるから、本島まで行くのも東京に行くのも費用はたいして変わらない。」と言います。かつては飛行機ではなくフェリーで、夕方に出発した船が一晩かけて海を渡り、ようやく翌朝に那覇の港に着いたものでした。

もちろん、お金など気にせずに使える人にしてみれば、石垣から那覇までは飛行機で50分、そこから『美ら海水族館』までは車で2時間程度(渋滞がなければ)ですから、日帰りも出来ない場所ではありません。しかしそんな、片道3時間もかけて飛行機代とレンタカー代を使ってようやく辿り着けるような場所に水族館があるからと言って、石垣島には水族館は要らないと言うとしたら、その方がむしろ「常識外れ」ではないでしょうか。

同じことは本州(例えば東京)から沖縄や石垣島に旅行に行く旅行者にも言えて、例えばどこかの旅行社が、「『美ら海水族館』と石垣島・欲張りツアー」なんてパックツアーを売り出したとしたら、(騙されて参加する人はいるでしょうが(^_^;;)多分、参加者の感想は「移動ばっかりで楽しくなかった」ということになるでしょう。事情を知らない外国人観光客向けのツアーならいざ知らず(「日光&京都」なんてオプショナルツアーがありますから(^_^;;)、国内旅行で一つの旅行の目的地の間の距離が400〜500kmも離れているなんてことはあり得ません。ですから本州(例えば東京)からの旅行者もたいていは、『美ら海水族館』と石垣・八重山地方は、一度の旅行で両方を楽しむことは出来ない。どちらか一方しか選べないのです。であれば、沖縄本島に『美ら海水族館』があることと、石垣島に新しい水族館を作ることには、何の関係もないと考えるべきです。


そして二つ目は、「水族館なんてどこでも同じだろう」と考えていることです。そう考えているからこそ、「『美ら海』があれば要らない」という発言にもなる。

しかし本来は、水族館とは、それぞれがそれぞれの個性を競い合ってしかるべきものです。逆に言えば個性が違っているからこそ、この狭い首都圏の日帰りできる範囲にも、いくつもの水族館が存続しているとも言える。(もちろん、首都圏の巨大な人口が背景にありますが。)

そして実際、日本動物園水族館協会のWEBサイトを見ると、既存の水族館同士が意外に近い距離、僅か10km、20kmという距離に集まって立地していることもお気づきになると思います。近い距離に別の水族館が隣接して存在していても、それぞれの個性がきちんと確立していれば、決して競合して“共倒れ”になるとは限らないのです。

さらに日本各地には、「日本動物園水族館協会」に所属しているかどうかには関わらず、小規模でも非常に個性的で独自の魅力を持った、面白い水族館(のような施設)が沢山あります。(例えば以下のような↓)

 ◆ 千歳サケのふるさと館

 ◆
ほたるいかミュージアム
 

 ◆
沼津港深海水族館

こういう小規模でもピリリッとスパイスの効いた“水族館”があることを知れば、誰も「『美ら海水族館』があるから…。」とは言わないのではないでしょうか。

私はもちろん、『美ら海水族館』は大好きです。素晴らしい水族館だとも思う。しかしだからと言って決して、「世の中には『美ら海水族館』だけがあれば良い」とは思いませんし、「『美ら海水族館』のような水族館でなければ見る価値がない」とも思いません。むしろ世の中の水族館の全てが『美ら海水族館』のような水族館ばかりになってしまったら、つまらないですし、『美ら海水族館』が「日本一の水族館」とも考えていません。「全ての面で『美ら海水族館』を超える」ことを目指すとしたら難しいでしょうけれども、個性を絞ってピンポイントで『美ら海水族館』を超えることは決して難しくない。また日本各地の小さな水族館の中には既にたくさん、『美ら海水族館』では見ることのできない魅力的な展示や水槽、『美ら海水族館』を超える魅力があることを知っています。

距離に関してもそうですが、肝心の展示の内容についても、「沖縄で水族館」と聞くとすぐ『美ら海水族館』を連想して、それ以外の水族館のあり方を想像できない、というのは、(まあ、ある程度は「仕方がない」とは思いながらも)「ちょっとさびしいことだな。」と感じました。


そして三つ目は、水族館を「娯楽・観光施設」としてしか見ていないことです。

私は折に触れて何回も、色々なところで、書いたり言ったりしているのですが、水族館(と動物園)とは決して、単なる「娯楽施設」ではありません。「日本動物園水族館協会」はそのWEBサイトに、以下の4項目を協会の「4つの目的」として掲げています。

  1.種の保存
  2.教育・環境教育
  3.調査・研究
  4.レクリエーション

「レクリエーション」が「4つの目的」の最後に位置づけられていることの意味は、それぞれにお考え下さい。(正直、表裏があるのは事実と思います。)

また世界的に見ても、例えば長い歴史と巨大な規模が有名なニューヨークの「ブロンクス動物園」は、現在では正式名称を「野生生物保護公園(Wildlife Conservation Park)」に変え、野生動物保護協会(WCS)によって管理・運営がなされています。一方我が国では最近は、私の尊敬する鈴木克美先生と西源ニ郎先生の共著による『水族館学』(東海大学出版会,2005)などを読みますと、「社会教育機関としての水族館」のあり方が追及されていると感じます。(「水族館=施設」ではなく、「水族館=機関」であるところがポイントです。↓)

 ◆ 水族館学

 ◆
新版水族館学

こうして、いったん水族館を「社会教育機関」として捉えると、「沖縄本島にあるから…」とか「『美ら海水族館』があるのに…」という言葉に意味がないことは、すぐにご理解いただけるでしょう。東京には日本一の「国会図書館」がありますが、誰も「都立中央図書館なんか無駄だ。」などと言いませんし、世田谷区や杉並区や、それぞれの地域の区立図書館やその分館なども、それぞれの地域の地元住民の皆さんに愛され、活用されています。沖縄本島と石垣島との距離が400〜500kmも離れていることを考えれば、むしろ石垣島に水族館がないことの方が、社会教育政策上の問題なのではないでしょうか。

そして実際、水槽という人工的な環境で野生動物を飼育する水族館という「施設」は、これからの時代に必要とされる環境教育に最適の“場”を提供します。私はこのブログの本サイト「放蕩息子の半可通信」に、「ホビーアクアリストのための行動ガイドライン試案」というページを公開し、その中で、水槽の中で水生生物を飼育することによる“学び”の有効性について述べていますが、水族館での水生生物の飼育も全く同じです。つまり人々はそこで、水槽という環境の有限性を実感することを通じて、我々の住む地球という環境の有限性を容易に理解&実感することが可能になるのです。「石垣島に水族館など要らない」という人は、石垣島にはそのような、地域住民の方たちが地球環境について学ぶことの出来る社会教育のための「施設」や「機関」などは、なくても良いと言うのでしょうか。
(もちろん、そんなことは考えていないと思いますが。笑)


そして4つ目は、上記の「社会教育機関としての水族館」という概念にも関係するのですが、もしかしたら「目の前に美しい海があるのだから、その中に入って自分の目で見れば、水族館になど行く必要はないではないか。」と考えているのではないかと言うことです。

そのような意見には、私自身、半ば賛成したくなる部分はあります。たとえば旅行者に対しても、仮にダイビングに興味がなかったとしても、せっかく石垣島まで来たのであれば、ぜひ一度は、せめて体験ダイビングかスノーケリングのツアーにでも参加して、石垣・八重山の海の素晴らしさを実感してほしい。と。

しかしそれは逆に、石垣・八重山を訪れる全ての来域者がダイバーではないし、体験ダイビングもしない、スノーケリングもしないまま、石垣・八重山の海の素晴らしさを知らずに去る人がいる(多い?)ということでもあります。そして実際、日本の国内でも有数の素晴らしい海の環境が(まだ)残されているのに、せっかく石垣・八重山まで来たとしても、ダイバーやスノーケラーでなければ、その海の素晴らしさに触れ、その価値を知るチャンスは、意外なほどにありません。それは残念ながら、現在の石垣島には、その海の素晴らしさを十分に伝えられる陸上の施設やサービスが整備されていないからです。

だからまだスノーケリングが出来ないような小さなお子さんや、あるいはお年寄りなどは、せいぜいグラスボートの船底の小さな覗き窓の中から、石垣・八重山の海の中を眺めることしかできません。
あるいは、たとえダイバーであったとしても、たまたま来島の日程と台風が重なってしまったら、あるいは風が強くてボートを出すことが出来なかったら、素晴らしい海が目の前にあることは知りながらも、結局、昼間から泡盛とオリオンビールを飲んで寝転がって、読み古されたマンガ本を読み返すことくらいしかすることがなくなってしまいます。

「それなら別の機会にまた訪れれば良いじゃないか。」と言う人がいるかもしれません。しかしそれはお金と時間が自由になる一部の恵まれた人の言い草でしかありません。私のような観光客は(多分、他の方もたいてい同じだと思うのですが(^_^;;)、限られた予算の中で、何か月も前から決められたスケジュールに従って、年に一度かそこらの貴重な休暇を過ごすために石垣島に行くのですから、直前になって台風が近づいているからと言って、旅行を中止したり日程を変更することなどは出来ないのです。なんとか台風が逸れて日程が順調に消化できることを祈りながら、揺れる飛行機に乗り込む他にはありません。

そんな気持ちで初めて石垣・八重山に来た観光客の方が、不運にも台風に見舞われて海には近づけず、陸上でも雨ばかりで石垣島を去ることになって、果たして「今度はまた次の機会に。」などと考えるものでしょうか?むしろ「もう二度とこりごりだ。」と考えるのが普通でははないでしょうか。

だとしたら、そうした思いで来域した観光客に、そして去って行く観光客に、石垣島は何を提供するのか。

これは石垣島の観光産業にとっても大きな課題ですし、石垣島という地域の「地域ブランド」の価値にとっても大きな問題だと、私は以前から考えてきました。

しかしそこに水族館があればどうでしょうか?雨の日でも寒い日でも台風の日でも、その「水族館」で、石垣島・八重山の海陸の自然の素晴らしさを理解することが出来たとしたら。

小さな子供たちは、「大きくなったらまた来たい」と思うかもしれません。お年寄りたちも、自分では海の中に入ることが出来なくても、少しでも石垣・八重山の自然の素晴らしさを感じて帰っていただくことが出来るでしょう。また天候に恵まれなかったその他のダイバーや観光客も、海が荒れたお蔭で却って、石垣・八重山の自然の仕組みに関する理解を深めることが出来るようになるかもしれません。

石垣島に水族館を作るということは、そうしたチャンスを作ることでもあるのです。

またこれも、知っている人には良く知られていることですが、沖縄に住んでいる地元の方たちの多くは、私のような海好きの観光客にしてみれば信じられないほど、海との接点を持ちません。海への関心も、一般には決して高くありません。子供たちに関しても、「修学旅行生に向けて説明していることを、地元の子供たちには向けては話をする機会がない。」という話さえあります。
「目の前に素晴らしい海があるのだから、自分で海に入って確かめれば良いではないか。」というのは、こうした事情を知らない“海好きの他所者”の言うことに過ぎないと、私は感じます。

しかしその石垣島に水族館が出来れば、そこは地元の子供たちにとっても、石垣島の海の持っているかけがえのない価値を知るための、これ以上ない教育の場になるでしょう。

学校教育のカリキュラムの中で、学校の主催行事として、子供たちを海の中に入れて活動させることは、実は意外に大変です(指導者不足や、安全確保の難しさのため)。しかし水族館であれば、学校側もはるかに安心して、子供たちを見学に送り込むことが出来ます。そしてそこで石垣・八重山の海について少しでも学ぶことが出来れば、子供たちは自然に、目の前にある海に関心を向けるようになり、やがて自らその中に入っていこうとするでしょう。

水族館は単なる陸上施設ではありません。それは陸上に作られた「海への入り口」なのです。


このように考えていくと、水族館が出来る(かもしれない)ということは、石垣島の人々にとって、非常に大きなチャンスです。単なる観光施設や誘客施設の建設の計画ではなく、観光客や来域者にとっても魅力的で、それ以上に地元の皆さんにとって有益で、石垣・八重山の地域ブランドの価値を大きく高める起爆剤にもなりえる計画だと、考えることが出来ます。
(地元の観光業者の皆さんが望んでいるというゴルフ場開発などに比べれば、その価値は雲泥の差です。笑)

しかしもちろん、それには、「どんな水族館を作るのか」が、非常に大切になります。ただ「『美ら海水族館』の真似」みたいな「施設」が出来るだけなら、「『美ら海』があるのに…」と仰る方の言う通り、それにはあまり意味がないでしょう。お金の無駄、というか、むしろ維持・管理費を考えれば、将来の禍根の種をつくることにもなり兼ねません。そうではなくて、「石垣島の水族館」は、他のどこの地域にも存在しえない、「(規模は小さくても)石垣島ならではの、個性的な、社会教育機関としての水族館」を目指すべきだと、私は考えます。

この点について、最初に提示した二つの新聞記事の中では、「水族館の基本的な考え方」あるいは「コンセプト」として、

  八重山の自然環境体験施設
  観光振興に資するレクリエーション施設
  環境学習・情報発信施設

という3つが掲げられていることが伝えられました。また「八重山毎日」では、委員の中から「より深く石垣島を知ることのできる施設にしてもらいたい」という意見が上がったと書かれ、「八重山日報」にも、「周辺フィールドを含めた自然環境に負荷をかけない施設にしたい」「(来訪者が)見たものを教養として持ち帰れるものにすべき」という意見が出たと書かれています。これらの点は、私も期待するところです。

ところが一方、「八重山日報」ではもう一つ、「美ら海水族館のジンベエザメに変わる(観光客への)磁石となるものが必要」という発言もあったと伝えられていて、この発想は下手をすると、「美ら海の真似」の方向に陥りかねません。今後、2013年の3月までにまとめられるという、「基本構想」の内容に注視が必要だということでしょう。

私は以前、当ブログの2010年7月のエントリーで、「石垣島のビジターセンターが欲しい」と書きました。

 ◆ 2009年八重山徘徊記(その3−「石垣島ネイチャーガイド」ツアー)

 ◆
石垣島のビジターセンター

今回の水族館計画は、「ビジターセンター」ではありませんが、上記に掲げられた3つの柱が正しく発展させられるのであれば、それは私の考えた「ビジターセンター」とも、相通じるものになると考えます。実は上記のエントリーを書いた後、昨年には、この「ビジターセンター」に関する考え方をメモにまとめた資料も作りましたので、この機にここに公開します。是非ご覧いただいて、多くの方のご意見をいただけると嬉しく思います。


 ◆ 『石垣・八重山ビジターセンター(仮称)』の考え方

ビジターセンター


またこの度、その「ビジターセンター」もしくは「水族館」が、「施設」としてではなく「機関」として行う事業の一つとして「マリンスケープアーカイブ(仮称)」というものも構想しましたので、まだまだラフなものですが、合わせて皆様のご批判を賜りたく存じます。

 ◆ 『石垣・八重山マリンスケープアーカイブ(仮称)』構想の考え方

アーカイブ


石垣島の水族館が、素晴らしいものになると良いですね。そして少しでも素晴らしいものになるように、逆に「美ら海の真似」みたいなものにならないように(^_^;;、これからも注視していきたいと思います。この問題にご興味・関心がある方は是非、機会を見つけて、力を合わせて、石垣市への働きかけをしていきましょう。

これからも引き続き、皆様のご注目をよろしくお願いします。



■追記(2013/01/04);

石垣島に水族館を作るのなら、ひとつの参考になる事例を『研究する水族館』という本で読んでいたことを思い出したので追記します。

参考にして欲しいのは、大阪海遊館の関連施設(組織)である「大阪海遊館 海洋生物研究所以布利センター」です。高知県土佐清水市の以布利漁港のすぐ近くにあります(↓)。

大阪海遊館 海洋生物研究所以布利センター

この「センター」は当初は、ジンベエザメを初めとする大阪海遊館の展示生物の採集や蓄養を行う基地として設けられたものだと思うのですが、素晴らしいのはそれだけにとどまらず、積極的に地元の漁業関係者や地域の皆さんとの互恵的な協力関係を築いているところで、「センター」の開設以来、地元の皆さんや京都大学、高知大学との共同研究として周辺海域の魚類調査等の研究活動を進め、2001年にはその成果を『以布利・黒潮の魚』という書籍にまとめるまでの成果をあげました(↓)。

以布利・黒潮の魚

「以布利黒潮の魚」発刊記念フォーラム&黒潮体感メニュー

またこの「センター」は、基本的には一般公開を前提とした施設ではなかったのですが、地域振興への協力を目的に、土日限定での公開が行われ、土佐清水市の観光振興にも一役買っているとのこと(↓)。

ジョン万次郎の故郷・土佐清水/観光お役立ち情報

さらには地元土佐清水市が、「センター」に隣接して土佐清水市海洋生物研究施設「じんべえ館」を設置し、大学生や大学院生などの若手研究者の研究活動を応援するまでになっているのだそうです(↓)。

土佐清水市海洋生物研究施設の設置及び管理に関する条例

石垣島の水族館も、地元石垣の人たちにとって、この「以布利センター」のような存在になると良いですね。

またそういう意味では、もしかしたら「石垣島の水族館」というのも、何も完全な独立した組織・運営でなくても良いという考え方もあるのではないかとも思います。『美ら海水族館』の分館でも良いのかもしれないし、どこかの大学や研究機関の「臨海実験所併設水族館」でも良いのかもしれない。(例えば「京都大学白浜水族館」のような。)実際、大学などの高等教育機関がない石垣島ですから、そのような形で大学の研究室や実験所を誘致することは、石垣島に住む若い世代にとっても、良い影響が期待できることでしょう。

西表島には琉球大学東海大学の研究所(研究施設)がありますし、同じ竹富町の黒島にも、NPO法人日本ウミガメ協議会付属の黒島研究所があります。これらの研究所は、どちらかと言えば出来るだけ人為的影響の少ない、原生的自然が多く残る場所を選んで設立されているのだとは思いますが、例えば『サンゴ礁学』のように、人間社会と自然環境、あるいは自然生態系との相互的な関係が研究テーマとして注目されるようになって来た現代においては、むしろ八重山諸島の主島であり、人と自然との間の深い係わり合いの歴史の在る石垣島にこそ、各種の研究機関の研究所・実験所があっても良いのではないでしょうか。
(もちろん、既に環境省の「国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター」が存在していることは良く知っていますが。)

このように考えると、「石垣島の水族館」を、単に「観光客誘致のための箱モノ」と考えてしまうとしたら、その発想はあまりにも貧しいし、もったいないですね。「水族館」という「施設」と「機関」が持ち得る可能性を幅広く想像して、是非、様々な側面で石垣島の地元の人々の、本当に「役に立つ」水族館を創造して欲しいものだと思います。

そして出来れば、その新しい「石垣島の水族館」が、巨大な水槽や珍奇な生物の飼育を競うことになりがちな日本の、そして世界の水族館に対して、新しい水族館のあり方の「モデル」を提示して欲しい。

石垣モデルを世界の水族館のスタンダードに。

それくらい高い“志”を、建設推進計画策定委員会の委員の皆さんには期待したいと思います。



付記(2012/12/31);

さて当ブログ、ずっとサボッていて久しぶりの更新だったのですが、あまりに久しぶりなので管理ツールの操作を誤ってしまい、前回、2012年の7月に投稿した、アクアマリン福島に関するエントリーを削除してしまいました(^_^;;。
(本当はファイルを複製して内容を新しいものに書き換えようと主伝いたのに、間違って上書きして消去してしまった…。)

まあ当該のエントリーに関しては、私の投稿後にまた状況が変わってしまいましたので、本来は内容を修正しなければならないところでした。最初のエントリーのまま、いつまでも残しておくのも良くないな。とは思っていましたので、このまま無理に復元はせず、削除したままにしておきますが、当該エントリーの内容その他に関して、何か特別の意図があって削除した(ex.“証拠隠滅”とか。笑)わけではありません。ご理解下さいm(_*_)m。

またもし万が一、今回消去してしまったアクアマリン福島に関するエントリーを復元する方法などをご存知の方がいらっしゃいましたら、是非教えていただきたく存じます。一応、一度書いて公開した文章に関しては、それなりの責任が伴うと認識していますので(^_^;;、その文章を意図せず消してしまったことに関しては、自分自身で非常に居心地が悪いのです(苦笑)。

ご協力をお願いします。
(とは言え、私の文章なんか、“魚拓”にとっておくほどのものではないですからねぇ…(^_^;;。難しいとは思うのですが…。)



* * * しつこく【 P R 】(^_^;; * * *

海に感謝を!『二つのゴミ袋運動』

『二つのゴミ袋運動』にご協力・ご参加をお願いします!
みんなで少しずつ、勝手にゴミ拾いをすることで、
わずかずつでもキレイな海を取り戻しましょう。

* * * 【 P R 】 * * *






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